この世界のまんなかは/佐藤承夕
 
らないしわかれない
わかれないけどわかりたい
意味や理由を探しても
どこにも答えはありはしない

理解したくてできなくて
その平行線の向こうから
必死に伸ばす手のひらに
いつから理屈を欲しがった?

太陽が回ってないとわかってから
宇宙に中心はないとわかってから
世界は途方もなくちっぽけになったけど

意味も理由もない私に
差し出された手のひらの上に
世界のすべてが詰まってると
小さな手と手の繋がる場所に
世界のまんなかがあるのだと
時々信じたくなるんだよ

小さな世界の小さな窓を
そっとポケットに閉じこめて
私は世界を歩いてく




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