弱者DRIVER/
ボロレシート
サングラスの似合うじいさんが
真っ白な外車から颯爽と降りる
俺は五万で買った軽自動車で駆ける
東南アジアでの快適な隠居生活は
天国暮らしの予行だろうか
俺は五万で買った軽自動車で駆ける
幾年も酒と煙草を浴び続け
刻まれた皺に表れる余裕
俺は五万で買った軽自動車で駆ける
生きるためだけに生きる
そんな生き方がおかしな時代ではない
こと自体がおかしいのかも知れない
そして俺は五万で買った軽自動車で駆ける
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