たらと/opus
真実は黙殺される
それは政治的な意味で
大なり小なり
きらきら光る
湖畔で
金色の髪の少女が
狼の首を捻る
狼の口から
(舌が出ている)
さらさらと川に
血が揺蕩う
それを
その狼の魂が見ている
魂となった彼には
彼女の魂の姿が
見える
それは
まるで泥だらけの
蜘蛛
少女は
無表情で
その死体を蹴り飛ばす
狼の体は
トンと跳ね
川の流れに含まれる
後ろで
小さく悲鳴があがる
見ると
不細工なそばかすだらけの
牛乳瓶のような眼鏡をかけた
髪がボサボサの少女が
金色の少女は
微笑を浮かべ
そばかすの少女に近寄る
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