秋になっても渡り鳥は渡らなかった。/komasen333
だけが止まっているような寂寥感。
あの頃のあの君が年々眩しくなっていくから厄介。
あの頃のあの僕が年々濃くなっていくから厄介。
後に残ったのは大きな大きな後悔だけだった。
予感していたんじゃないのか?
うっすらとこんな後悔に包まれること。
なのにこうして決めてきた
こうやって繰り返してきた
その積み重ねが今じゃないのか?
どうなんだ、自分よ。
始まりを諦めたのだろうか。
秋になっても渡らなかった渡り鳥は
結局、渡ることなく冬を越えた。
戻る 編 削 Point(0)