沙百合とおしゃべりが糸をひく/佐久間 肇
静かに という言葉を 使いすぎてはいけない
そこには たしなみ が あるから
多くを語らずにいても 多くが漏れる
ので さいだいげんの 多くを 語る
よそ者のなんにんかは いじけてしまって
言葉を 使わないことに しうちう する
あかいひだねが 木のうえから おちてくる
ので さいしょうげんの 警笛を鳴らし
よけいな物は 全て あなたとともに 集められた
そうして 掻き分けられた 物の中から
生まれいずる あなた
と あなた の
の
・・・
苦労かけたでしょう? もうすぐ もうすぐ
お夕飯ですよ わたしはもうすぐ
あなたの おかゆになります から
しお味は そっと ふりかけておいてね
誰でも 忘れてしまうから
ここの戸棚のなかは おやつ専門なのよ だぁーめ。
まぁだ まぁだ まぁだだよ
こっちにいらして そこには落とし穴が ある
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