I grope for it/陽向
死後の世界が知りたいのではない
私が死んだ後のこの世界が知りたいのだ
居眠りしている臆病な女の背後霊にでもなろうか
ある日ふと考えた それもいい
心の叫び声は臓腑に響く
ちりちりと痛い忿怒 大変な騒ぎだよ
私はある種の傲慢さを持ってここに捧げる
悲しみこそが人を愛に轟かせるのだ
孤独は愛から離叛した時の届け物
無闇に包みをあければ 蝙蝠の色をしたそれ
生はいつも僅少であり 心は膨大だから
肉体に収まらない魂を人は静かに眺めている
深い霧 憂愁抱え 滴々と 流れるものは 揺れる眩惑
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