梨酒/michi
 
空が白み 光(い)入りて
病むるわたしの パサパサなること
乾きし土に 滲むがごとく
砕けし岩に 填(う)まるがごとく
友の梨酒の満たさんことを

遠きより訪ねし 蒼く清洌なる友
彼の携えし梨酒の わたしの内に巡り
消ゆべき焔(ほむら)を 切に滾(たぎ)らせ
虚ろな夜半(よわ)の 逃げいくことを

願う、わたし。友。
生きとし生けるものを繋ぐ 滔々(とうとう)としたテーゼ
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