トラッシュ(覗き込んだつもりが実は)/ホロウ・シカエルボク
 
過ぎない、そうでなければ、例えば河原に座り込む少女の人生が報われることはない、神の言葉を信じてはならない、悪魔の言葉を、閻魔の言葉を信じてはならない、すべての幸や不幸が誰かを選んで訪れることが無いように、この世の終わりになるほどと頷けるような理など存在しない、たまたま弾道に重なって立っていた誰かが撃ち抜かれてぶっ倒れる、それだけのことなのだ、俺もいつかそのことを知るだろう、あなたもいつかそのことを知るだろう、俺たちはルールの無いボードゲームの駒であり、気まぐれのようなものに左右されて一生を終えるのだ、誰の死を哀れむこともする必要はない、その舞台には必ず立つことが出来る、生涯を嘘だと思えなければ、勇気など持ちうることは不可能だろう。



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