菌類と私/ドクダミ五十号
いわゆる「きのこ」
食用のそれを求めて
山に赴く事もあったが
芝生しか育たない
痩せた土壌の公園などにも
美味しいのが生えるのだった
「駄きのこ」と呼ばれる
だがそのアミノ酸類は
美味と
有毒種とそっくりの物もあったが
例えば傘の色 模様 だとか
ひだの色 軸の形態
さらには傷つけた後の色の変化とか
私が一番好きだったのは
「紫シメジ」
こいつは広葉樹の多い山に生える
まるでロンドを踊る様に
切り株の周りに
美しいキノコである
見間違いは無い色
一度熱湯をくぐらせると
色が鮮やかになり
ほこりくささ(多分胞子の)がぬける
食感の素晴らしい事
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