平原II/tomoaki.t
それはたとえば大量の膿をたたえたみちひきだっ
た、平面をいくたびかひるがえしながらすみわた
るひとしずくがある、つらなりは多重にすがたを
かさねながらはじらう振動をあめのおとのとおく
においておいて、てでふれればいっしゅんでりょ
うかいする
だから、いったいのひかりがまだだれにもふまれ
ずにいるそのうえで、かぜは可逆的にことばへ移
相するからふりしきるそれらをいつまでもかぞえ
おえることができないでいて、同時性とはあいは
んするものの輪郭線をかさねることでぬりつぶし
ていくから、うれしいもののよりぜんたいの輪郭
線をおおきくえがこうとするくさはその生長をと
めた、だか
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