みんな一緒に駅まで歩いて帰っていった/天野茂典
 
  
   コンビニで買った大福を食べて
   小腹がいっぱいになった
   あんこの代わりに詩がいっぱいに詰まっていた
   小豆のようにおいしいあんこだ
   詩はあんこのようにおいしいものなのだ
          (ぼくは禁酒3年目なのだよ)
 
   プラネタリウムを見に行った帰り
   1月最後の金曜日
   デイケアのプログラムとして
   ぼくが提案して賛成されたものだった

   みんな一緒に駅まで歩いて帰っていった
   ぼくには迎えの車が待っていた
   楽だがひとり
   車で帰るのは淋しかった

   きょうの小岩井ミルクとコーヒーは
   がぶがぶ飲めなかった

   人間がいいーー



                   2005・01・28
   
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