動乱(真夜中にこそ放たれる)/ホロウ・シカエルボク
 
出しちまうんだ、そんなことになったらお終いだ、人生にはこだわる価値などないのだということになってしまう、愚かしさにかしづき、阿呆のように毎日同じページを捲るだけだ、いいかい、眠くなったからって容易く目を閉じちゃ駄目だぜ、面倒になったから受け入れるっていうんじゃ、人生にはこだわる価値などないのだということになってしまう、解読出来ないものを愛せよ、一口に片付けられないものを、それこそがお前に人生を自覚させるだろうさ、そこにはまだ潜り込む余地があるとそう思わせるだろうさ、上手なペテンなら騙されてやろうって気にもなるものだ、きっとその方が楽しいだろうからさ…テーブルに置いたグラスの中のすっかり温くなった水
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