涙の夜は/凍月
月を見るんだ
何も考えず
月光に包まれて
必要なら僕は隣にいよう
君の冷たい手を握って
一緒にいるよ
もしも、それでも
涙が君の頬を伝うのなら
僕はいつまででも傍らにいよう
鼓動が自分を取り戻すまで
枕が朽ちて消えるまで
月が銀色の砂浜になるまで
夜空が落ちてくるまで
君の涙が霧散して消え
上昇気流に乗って雲となり
悲しみや不安に冷やされて凍り
雪になって降ってくるまで
ほら
見てごらん
君の涙が雪になって落ちてきた
君の涙は
とても綺麗だ
そんな時は
天空に浮かぶ月を見るんだ
何も考えず
月
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