神/山人
殻を保ち、言葉も強くはないが説得力のある味わいがある。
「神とは実体の無いもの、そう考えるのが普通です、従って本気で信じると言うことをしないのです、そして巧くいかなかったら神なんてろくなやつじゃない、弱いものの見方なんてしてくれないのが神様で、神様なんていうのは都合のいい適当なやつなんだ、そう考えては居ませんか?」
自分は虚像ではない、実体のある神なのだ、神とは本来かたちのあるものなのだ・・・。そういった内容を語っていた。最初の落胆から徐々にボルテージを上げ、次第にうねるような感動を与えるその語りは、まるで計算されているかのようなステージであった。
俊介も営業でさまざまな勧誘の語りを行う
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