晒詩/朝焼彩茜色
 
消えたデータは消えたかったから消えたのさ
晒すものではなかったらしい 小癪だがな

二度目を脈打つと まったくの別人

アンタ誰なのさ まぁよかろう

 アタシはドライ詩が書きたかったのさ
 編集ではタイトルが日本語になるらしいが
 どちらでも良い
 まだ仕上がらない
 今書いているだろう
 急かすなよ

消えたデータの道標の意味を秋の風は頂点に知っている
別人を別人なりに描けばいい

それは運命だから素直に流れろよ血液のように
川の流れも時の流れも 
聞き飽きた
せめて晒された朱華色に染めたかった 韓紅のセピア
別人を晒した空気に映える色
気安く真似は
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