「獣臭」/
宇野康平
会うたび口と口の接触を求めて
幼少の感傷を口にして
汗ばんだ手で身体を撫でて
生物らしい声は遺伝子を震わせて
女は原始に戻った、と思った。
戻る
編
削
Point
(1)