ハンドジャンプ/kaz.
ていて、頭に血が登っていて、目を少し上げればすぐそこには液がせり上がっていて、でも考えてみれば液がせり上がっているはずがなくて、それは漫画を前提に考えていたせいで、そう気づいたときやっと漫画の世界から抜け出せて、さっきまでコマを吹き飛ばさんばかりに思えていた音の塊が嘘くさく思えて、そしたらその前には眠りたかったのだと思い出して、それじゃああの漫画はなんだったんだと思って、そうだあれは夢なんだと思ったら、どこからどこまでが夢だったんだろうと思って、そうかぼくは反響定位していたんだな、それじゃあ蝙蝠だったんだと思って、ということは蝙蝠なのに思考があるのはおかしいから、その辺については少なくとも夢で、す
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