降ってくる/opus
 

周囲を飲み込んだ
琵琶湖の大半の水は失われ
周囲は
荒地と化した
そして、
その中心には
まるで首長竜のような体格をした
全身を灰白色の鉱物で覆われた
生き物が聳え立っていた

隕石が降りたって
10時間後
(琵琶湖が消滅して5時間後)
赤々と光続けたソレは
段々と光を弱め
黒々とした
丸い塊となった
そして、
バリバリと周囲に不協和音を
発しながら
大きな翼のようなものが現れた
すると、
中から8つの赤い光が見えたかと思うと同時に
黒い破片を撒き散らしながら
飛翔した
その姿はまるで
羽の生えた蜘蛛のようだった

琵琶湖の首長竜は周囲
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