百鬼繚乱 < 2 >/nonya
HONEONNA (骨女)
わたしの肩甲骨を
あなたの冷たい指先が
抱き寄せると
わたしの胸骨は
哀しく軋んで
あなたの裏切りを覚った
わたしの鎖骨を
あなたの嘘がゆっくりと
伝い落ちて
あなたの名を呼びながら
わたしの末節骨は
宙をつかむ
けれど
ベッドの下にそっと落とした
わたしの涙骨
気づくのはいったい
誰なのかしら
*
NURIKABE (塗壁)
君は壁を作る 今日も明日も壁を作る
そして壁は迷路を作る その中を君は
さまよい続ける 君は壁を作る 透明
の壁を作る 透明の壁が連なった透明
[次のページ]
戻る 編 削 Point(25)