百鬼繚乱 < 2 >/nonya
 

HONEONNA (骨女)


わたしの肩甲骨を
あなたの冷たい指先が
抱き寄せると

わたしの胸骨は
哀しく軋んで
あなたの裏切りを覚った

わたしの鎖骨を
あなたの嘘がゆっくりと
伝い落ちて

あなたの名を呼びながら
わたしの末節骨は
宙をつかむ

けれど

ベッドの下にそっと落とした
わたしの涙骨
気づくのはいったい
誰なのかしら





NURIKABE (塗壁)


君は壁を作る 今日も明日も壁を作る
そして壁は迷路を作る その中を君は
さまよい続ける 君は壁を作る 透明
の壁を作る 透明の壁が連なった透明
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