歯痒さで発芽する/ホロウ・シカエルボク
青白く痩せた肉体が
強い熱で焼きつけられたような木立の影
生命の湿気を含んだ呼気は
生まれたそばから掻き消えてゆく
君の祈りを
君の祈りを
君の祈りを
僕が確実なものであるために
閉じられたまま錆びた扉の鍵は
引き剥がすより他に手はないはずだ
死は誠実なものだろう
生は果てしなく嘘つきだ
沼地に沈んで行くような腹づもりを隠し
雷雨の夜の明かりだけを待っている
壊れない、限り
永遠なんて
記憶である限り
記憶である限り
記憶である限り
鼓動は焼き付けられる
反復のどちらかが
無造作に選択されて
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