ぶっつけ未詩 9/Giton
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熱は下がったのだろうか夜半過ぎ
冷蔵庫から出した牛乳の上に等量のコーヒーをおとす
流しに重ねられたポルツェランはなんども水をかぶったから綺麗にひかっている
蛇口をひねりたいがひねらない
みずがほしい みずがほしいと身体のおくそこから湧き出すヴィルレ
水が落ちてくれば鱗雲の向こう側へしりぞいてしまった渚も復活しよう
崖の上から誰かが哂う あれは北緯20度の精霊だけれども
発熱して清掃もままならなくなる状況はつまらない秋にちがいない
大きな秋 つまらない
浮いていけばどこまでもまっ青だ
それでもいつかは偏蒼穹のただなかにいるだろう
季節の変わり目とは溺れて死ぬのとかわりない体験だ
いましかない いましかない
生理の呼び声を聞きながらこれを書いている
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