正義多面体/……とある蛙
 
正義の上で踊っている我々はどこへゆく

世の中のクレーマーは正義漢だと自分で勘違いしている者が多い。
自分のけちな利益のために暇な時間を使って執拗に抗議しているのが現実的な評価である。しかし、本人の気分としては社会正義の実現のために行ったもので、それを標榜し且つ声高に公言して、恫喝の武器とする。因縁をお勉強するやくざと変わらない。

正義は必ずしも真実の味方ではない。だからといって悪というわけではない。
大体歪(いびつ)な多面体を持ったものである。したがって、見る方向によって正義の形が違う。そのことに気づいた輩はいずれ正義を口にしなくなる。

 自分が絶対に正しいなどい
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