光/葉leaf
刻むため、自己愛はつくりものの愛を求めてはすべてに幻滅した。私はもはや自分を抱きしめるにも抱きしめる腕を失っていたし、抱きしめてくる腕もなかった。私はもはや、ただ欠落したまま外界の生物にまなざしを注ぎ、外界の地理を厳密に研究した。そこで自己愛は、自己だけではなく、外界というこの荒々しい海のような広がりもまた愛という自らの存在の柱を打ち立てる原点となりうることを思い出した。外界には他者を愛し合うという謙虚で光の筋のような連鎖が下生えのように根付いていた。私は自己愛をその限りなく愛しい下生えに捧げた。私は自己を相対的に愛し、他者を相対的に愛し、他者から相対的に愛された。全てが世界を覆い尽くしているこの相対的な下生え、そのつつましやかな植物によって支配されていたのだった。
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