未明、みえないまま/渡邉建志
 
気が作られていって、それは完成されていく、でもその中心に。たとえば、雰囲気や、空気を書きたかったという、それ本体が切実さだという場合もあるだろうけれど、(私がいまだ詩のよなものを書こうとしては失敗する理由も、結局言いたいことなどない、ただ作りたい雰囲気がある、というところなのだけれど)、でもただそれをされたいわけでもなさそうな気がしていた。


いつからか、ふっと、その雰囲気や空気の中に、声が聴きとれるような気がしてきて、いうなれば、光が私の可視の域の色になってきたような、音が私の可聴の域の高さに入ってきたような、(それが詩人の変化なのか、うけとる私の変化なのかわからないけれど)気がしてきて
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