未明、みえないまま/渡邉建志
書かなくては、と一年ぐらい思って、書けなくて、私よりも書くべき人たちがいるような気がして、(待っていたのかもしれない)、未明、眠れなくて、アイスクリームを食べたら目が覚めてしまった、薄暗い。こんな朝。今しかないような気がして。床に寝ころびながら、マスカットの匂いが口の中に、背中には、冷たさが広がって、今しか。
ろくでもないものしか書けないだろう、知ってる。
嘉村さんの詩について、私より書くべき人はたくさんいる、という、直感と実感がある。散文についてはながらくファンだったし、話し言葉と書き言葉の間の、破壊的な行き来のような、何でもありというかんじは、それ以来どこでも読んだことがな
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