切り裂きジャック/
為平 澪
る
古紙回収の日に ベッドの下に詰め込まれた私の遺体たち
ビニール糸でグルグル巻きにして 自分の手で片づけてゆく
もう、家じゃない処へ行くんだな
私は自分をゴミターミーナルへ放置すると
廃品回収車に押しつぶされて プレスされた
その時やっと見えたのだ
締め切ったアパートで独り
私を片づけなければならなった 切り裂きジャック
彼をズタズタに裂いたのは 他の誰でもないこの私
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