火の河の畔で/まーつん
 
粒の火は

 ひどく
 さびしそうで
 必死だった

 それは怒りか、
 悲しみか、それとも

 希望の灯か

 いつか
 この胸の鼓動と
 一つに溶けあうのだろう

 僕は
 痛みに震えながら
 そっと、手を握りしめた

 だって
 それを見詰めていると
 泣きたくなったから





 心に負った
 火傷のように















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