贅沢な飴/
opus
緑色の飴を
外人さんが食べようとしていて
私は指を咥えてそれを見ていて
外人さんは
此方を一瞥すると
ほいとそれを口に入れて
ぷいと顔を背け
さっさと行ってしまった
その時、
銃声が鳴り響いて
外人さんは
穴ボコだらけになって
血を噴き出して
私の頬には
その血が付いて
私はその飴を
貰わなくて良かったと
同時に
どんな味がするのだろうと
気になってしょうがない
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