そんなにできてねえんでヤンス/BOOKEND
 


本質はそこじゃねえだろって
いつも思うんだよな

心に何も響かない夜があったとしても
やっぱり傷を舐め合うように言葉を交わす気にはなれないんだ

何かを欲しがるようにそのセリフの裏に仕込まれた思惑は
いつもニセモノの太陽と空っぽのワイングラスを連想させる

別にそれが悪いワケじゃない
オレとはシアワセの法則が違うだけだ

それでシアワセになることもあるだろう
少なくともオレよりはマシな確率で

雨が降る日陰だけの毎日を歩いて行くのはイヤだけど
明るく眩しい日向だけの日々を歩いて行くのもイヤなんだよ

自分の心を満たすために施す優しさに
いったいどれだけ
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