♂ゴール記念日/オダ カズヒコ
ブラウスのボタンをはめながら
舞ちゃんはいった「コンドーム付けてなかったでしょ」
とてもわかりやすく僕はうろたえた
さっきまでの幸福感は
まるでモネの静物画のように 静止している
舞ちゃんの目はとても怖かった
いつものような
愛にパトスを送る
恋愛のフィールドに
ファンタジーを与える
あの優しい目ではなかった
それでも
結婚とか どうなのよとか
そのへんのややこしい事情を
持ちださないのが
舞ちゃんの性格だ
とりあえず僕は白いブリーフをもち上げ
気をとり直して
お茶のむ?
なんて言ってみるが
まるでバルチック艦隊のように
横っ面の銃
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