八月のフェイクな午後/
御笠川マコト
八月のフェイクな午後
焼けたボディを持て余す車たちの間を
盗っ人のような急ぎ足の俺。
金で調達した相手との
たった2時間の悪戯の為に
ホテルのエレベーターに滑り込む
アスファルトの上に
騒ぎすぎた蝉たちの屍
八月のフェイクな午後
ユルい顔つきの人波を泳いで
スタバの隅っこに潜り込む俺。
ガキ共の阿保な話をBGMに
ちょとの水で睡眠導入薬を飲み込む
まだ火照る体を冷やすために
アスファルトの上に
騒ぎすぎたヒトたちの屍
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