憂うつな子ども/ユッカ
 
いうことは
あり得るんでしょうか
わたし そのひとからもらったラブレターを
破いたことがあります
毎日同じ場所で待ち伏せされてるのが
気持ち悪くて



たった五時間の授業にも耐えられずにいた
わたしに誰も気づいていないと思っていた
けれど幾度となく
くり返されるわたしの仮病に
何度となく
心配する大人達のまなざしは
やさしくするのが何よりの暴力だということを知っているかのようだ


いい子になりたくてあなたと話していたわけではない
いつも精一杯背伸びした会話
子どもは無邪気だとほめるあなたの言葉がわたしのすべてを侮辱している
あなたこそがいつも無邪気で
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