右と左/ただのみきや
 
それはなんと恐ろしい物語でしょう
それはなんと悲しい物語でしょう
一つの殺意はやがて
終わることのない怨念を生んだのです
そして
日本人なら知っているはずなんですが
怪談よりも遥かに恐ろしい
遥かに悲しい
未だ怨念燻り続けるものがあることを
右から見ても結構ですから
左から見ても結構ですから
あれだけは二度と繰り返さないようにと
つくづく想う
そんな今日なら良いのですが



          《右と左:2014年8月15日》






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