かごめかごめ/ベンジャミン
かーごーめ かーごーめ
うずくまっていました、ずっと
赤い空がぐるぐる回って
頬を舐める風が怖かったから
かーごの なーかの とーりーわー
怯えた背中を公園の木に隠して
行き場のない視線を困らせながら
続きを歌うのをためらいます
いーつー いーつー でーやーるー
どうせ誰も聞いていないのに
段々と小さくなる声を
喉の奥で鳴らして
よーあーけーのー ばーんーに
日が落ちると
駆け足で逃げます
つーると かーめが つーべったー
追いかけてくるのは
自分の影
うしろのしょーめん だーれ
他には誰もいません
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