〜いぬらぶ〜/天地無用
 


 おじさんはそうブルドッグ系種だ。

 警戒と人恋しさを醸し出している。

 首輪と弛む紐とのたおやかな絆よ。





「おつかれさまでしたーっ」

 再び合流を果たした他コンビとの
 挨拶もそこそこずんぐり型の体躯が雑踏へ
 繋ぎ止めてたのがちぎれぐんぐん飛翔するといった
 眩しい夏の黄昏時の逆光にかすむ煤けた平日の点景となり、

  駆けだし
   彼女
     が 駆け
     
        ―――――。






 きっと、あのずっと先に彼女の―――――


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