なんともない/ららばい
耐えることは得意だ
潜水は気を失うまで
長距離走は手足が千切れるまで
あなたがストップと言うまでどこまでも
痛くも痒くもない
なんともない
なんともない
無でいることは楽だ
私はひたすら日常をこなし
考えることを止め
感じることを忘れ
人間っぽい物体で在り続ける
だがしかし
どこまで行けばいいのか
どこへ向かえばいいのか
本物の無が訪れる前に
あなたはストップと言ってくれる?
いつ言ってくれる
ほら今朝もいつも通り
瞼を開いてみたら天井があった
さっきまで見ていた夢のことなんて
これっぽちも覚えちゃいない
なんともない
なんともない
もう止まることはできないのだ
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