遺書/葉leaf
 
ていった。そうしてきれいになった手の輝きを前にして私は畏れおののいた。もはやこの手は汚れることができない、余りに罪深いから。そしてその聖なるもろ手で一層罪を深めるために、他人に見返りを求めない愛を捧げた。

最も身近な感覚は疎外感だった。だが疎外された私を許すか許さないかで場は大きく分かれる。学校や社会は許さなかった。だが文学や哲学は許してくれた。私は文学や哲学に、疎外されたまま居場所を求めたし、文学や哲学に棲みつくための条件が疎外だった。疎外と親和が矛盾せず、絶えず浮いたり沈んだりひっくり返ったりする激しい観念の流れの中で、私は小さな網を広げた。

社会は一つの驚きとして私の中に開口部を
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