ただ一度/
Giton
来られなかった君に時をたがえず見てほしかったから
窓辺でシャッターをきった1時間半
夜空を眺めるいとまさえなく液晶を注視しつづけた秘やかなよろこびは
君の見る画像を覗いている楽しさだったのか
家路を辿るのはもう億劫で
君の肩の向うに陽が落ちたとき
おもわず凭れかかってしまった秋の暮れ
その途が岐れに通じていようとは‥
そしていま 音だけの花火大会
目をつむるなら瞼(まぶた)の裏に大輪の花
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