詩と詩人と似非批評/ただのみきや
 
のは知恵
知恵は心に宿るもの
だが感性は胚芽のように始めから備わったもの
添付できるものではない
学ぶことは良いことだが
学んで失うこともある
そしてそれをもう一度取り戻すことは
知識を得るより十倍も難しい

もっとも猫派のわたしには
あまり関係のないことだ
飼い主にはならない(なれない)
猫との関係は
時折カフェのカウンターで行き会う
謎めいた女性との片言の会話を楽しむようなもの
そう いつまでも謎を残したままでかまわない

あえて問われれば
黒猫派の詩人とでも名のろうか



         《詩と詩人と似非批評:2014年8月3日》








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