自然/葉leaf
 


職場に新採で入ったころ、上司に古いタイプのサラリーマンがいた。私とは歳が大きく離れていたので、当然考え方に世代間のギャップがあり、そこで小競り合いのようなものが発生したりした。組織は異なるイデオロギーを持つ複数の世代を同じ部署に配置する。そこでの異質なものの同居は新しい人間をも古い人間をも刺激し、人間に停滞する暇を与えず絶えず戦略を練らせるものだ。

その上司は酒でのコミュニケーションを何よりも大事にしていた。酒はたくさん飲むもの。酒の席で親睦を深めるもの。単純な酒好きではあったが、それが仕事上のメリットに結び付けられ正当化されていた。ところが私の世代は酒をそれほど飲まない。素面でも十
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