「おかえりなさい」/るるりら
 
雹かな?と思ったけど、シラウオだった
晴れマークの天気予報が
小魚が 朗らかに ピチピチはねて
アスファルトの下で壊死していた イノチも復活

死者だって降ってきて 必死に飛び跳ねている
ハートのエンジン廻せ!手には石槍り
業火に焼かれたものたちの 祝祭だ
しきりに降り続ける半透明の命たち

しらとり隊のみなさんは 鮮やかな誘導で
生者も死者も高台に もっと山へと 云っている
そういえば このあたりの山々も かつては海だった
すべてが海のようなのか 確かめに行こう

「くだらないか」と だれかが云ったが下れない
上も下もないのだから下れない
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