コーヒーを教えてくれた ──《コーヒー・アンソロジー》参加/Giton
も雲から日が出て笑うならば
あとの時間はずっと重く垂れ込めた空でもぼくはしあわせだ
雨が降るならぼくも傘を捨てて濡れよう
寝床の中のきみの匂いにぼくの匂いがまざり、区別もつかなくなったころ
行く手の思わぬ衝撃はきみを直上からつらぬき、ぼくをつらぬいた
ぼくは何事も無いふりをして、きみのもとへとただ向かう
ハイウェイを埋める雪と自動車の列に阻まれながら
しかしきみはちょうど一年前と完全に同じ行動をただ繰り返し
そして記憶がなかった‥
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