泡沫の詩/baby bird
雨でも降らねば詩はかけない
酒でも飲まねば詩はかけない
太陽を謳う人がいる
月を嘲る人がいる
雨を讃える人がいる
虹を喜ぶ人がいる
子供の頃に風船を飛ばした記憶がある
子供心に風船は何処までも高く飛んでいくものだと思っていた
空を飛ぶ鳥達の嘴につつかれないかだけが心配だった
昔の話なのかもしれない
今でも信じているのかもしれない
そうして僕はこうやって
目が覚めれば忘れてしまう詩を書く
明日は雨が降れば良い
そのまま二度と止まねば良い
もう、この両手の指先は一文字だって打てやしないだろうから
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