泡沫の詩/baby bird
 
雨でも降らねば詩はかけない
酒でも飲まねば詩はかけない

太陽を謳う人がいる
月を嘲る人がいる
雨を讃える人がいる
虹を喜ぶ人がいる

子供の頃に風船を飛ばした記憶がある
子供心に風船は何処までも高く飛んでいくものだと思っていた
空を飛ぶ鳥達の嘴につつかれないかだけが心配だった

昔の話なのかもしれない
今でも信じているのかもしれない

そうして僕はこうやって
目が覚めれば忘れてしまう詩を書く

明日は雨が降れば良い
そのまま二度と止まねば良い

もう、この両手の指先は一文字だって打てやしないだろうから
戻る   Point(7)