朝のこどく/葉leaf
 
点在するものが輪郭を軽くし
遍在するものが浸透圧を下げる
終わっていく一日と始まっていく一日が
互いを巻き込みながら壊れていく中
どちらの日でもない間隙に僕は起き出す
人々は個体の中で誰とも分かちえない夢を幻視し
寝息やいびきにメッセージを込め忘れている
人々の睡眠が結合した緩やかな海の波頭で
なんとなく人を呼びたくなる
石を投げ込みたくなる
僕だけが睡眠の連合から好んで排斥された
好んで孤独を選んだのだが寂しい
太陽は朝を待っている
朝は太陽がもたらすのではなく
人々の夢が薄れていき水位を低くしたとき
その低くなった水位を満たすものとして到来するのだ
だが僕は太陽
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