固泥/ねなぎ
喉が傷んで
腫れてしまって
声が出ずに
呼吸すら苦しくても
煙だけは
呑んでしまうので
あの日々を思って
探してみる
濃いような
ドロリとした
甘苦さを
飲み干したら
押し寄せて来る
感覚と
込み上げてくる
吐き気に
茶色の瓶
を灰皿にして
飲み下す
乾きを覚える
煙
圧っされて
深く
沈む
抱え込むように
胃が痙攣して
全身で
反射しているのに
力が入らなくて
悪夢のような
繰り返しに
液が黄色過ぎて
洗濯カゴに
頭を突っ込んで
タオルを
引っ張って
抑え付けてたまま
繊維を
噛みながら耐える
夜更けに
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