堆積物たち/ホロウ・シカエルボク
けていた、そいつらが何かを考えているのか、あるいは本能のままに鳴いているのかそれは判らなかったが、そいつらの声には確実に悪意というものがあった、そのことだけははっきりと判った、あらゆる瞬間に彼らの声が脳内に滑り込んできた、日常は彼らの声に脅かされつつあった、駆除する必要があった、これからも世界に生存していくつもりなら…なにか強力な武器が必要だった、一瞬で彼らを駆除することが出来るなにか効果的なものが…俺は再び彼らを採取してあらゆる可能性を試してみたがなにひとつ絶対的なものは無かった、ある程度試したところで俺は腹をくくった、こいつらが居ることを認めながら生きていくしかない、それは一方的な同盟のような
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)