続・詩のしくみについて (折口信夫とわたしの因果関係を妄想する)/たま
々にとって神とは森羅万象に存在するものであったから、海辺に打ち上げられた小石のひとつひとつにも神が内在すると考えた。特に海岸線には神に通じるものがたくさんあるという。それは神が海からやってくるという祝祭が海辺の集落にあったという事実。日本は海辺のクニといえるでしょう。
そんなわけで、わたし(たま)にとって折口学は他人ではなくなったわけです。そうして折口信夫に係わる評論を読み漁ると、驚いたことにそこには「詩の入口」らしきものが待ち構えていたのです。
まさかこんなところに詩があるなんて、という思いが半分と、いや、詩がここにあって当然だという思いが半分。折口学はいわば詩の博物館、もしくは詩のタイ
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