夏に対する不安/dendrocacalia
 
にのうでから溶け出した、夏
へたれ女の股間はぶちまけた生ゴミ

アスファルトのように全て受け止めて
なくした鍵、唾液、おでこ。

頬にまとわりつく、湿った夕べに
ぐずぐず過去は漏れゆく
呼吸の仕方を忘れて

ただ脚を開けばいい筈であった

手ぶらで夜をかわす
現金にぎりしめ朝もやを絞め殺せ!!

タクシーに乗って過ぎ去った

恍惚とした夏の朝は、すべて泡なの。


戻る   Point(1)