白い子。/nao
 
経験という前向きな名前で片付けられてしまった、感情や疲労の延長が子宮の中で姿を持つ。相手ってゆうのは相手にならない程大きな「社会」や「世界」に見えても絶対的に人。人。人。意味を溢れさせていた広い世界が無意味になり、無視していていた周囲が意味を持ち、捨てて、捨てて、残った世界で、なんだか私の下腹は鬱陶しい程、重みを持っていたのです。

最近は、本当に命として生まれてくる子のために、真っ白で真っ白な空間を作りたいと思っている。私を、空白にしたい。と、嘆願している。私を、私の薄っぺらい人生を、泥々の形状にしてから、頭蓋骨の真直下から流し出したい。

もしも、己を甘やかして皮一枚残した
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