現場のへその緒(5)/Giton
 
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「鷹」は、どうでしょうか?
「遠くで」と言っていますから、遠くの空を切っているのに気づく程度で、姿形が見えるわけではありません。
しかも、木立ちで視界が狭いことを考えれば、ほんとうに空を切るのが見えたかどうかも、あやしいものです。
むしろ、手がかりは、『春と修羅』の出版と同じ時期、同じ用紙(注:「丸善特製 二(セピア罫)」: この用紙には、『春と修羅』【印刷用原稿】、『銀河鉄道の夜』初期形、『イギリス海岸』などが書かれています。)に書かれた童話草稿にあるかもしれません:

「青ぞらをどこまでも翔けて行く鷹を見付けてははねあがって手を
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